再建
乳がん告知後、精密検査結果を考慮した上で左乳房全摘を勧められ承諾した際に、主治医から一つ、念をおされて説明を受けたのがこれでした。
『あなたのライフスタイルに合わせた希望を聞かせてください』
全摘となると術側乳房が失われます。
(部分切除でも程度は違えど形が変化するとは思いますが)
特に女性は、見た目にもメンタル的にも大きなダメージを受ける人もいると、『術後の見ばえは良くない』ということをキッパリと伝える、主治医の一筆書き風おちゃめなイラストを添えられた説明があったのです。
どのようにその後を考えていますか? というようなことを聞かれました。
ライフスタイルに合わせた希望。
たとえば、マラソンランナー女子で、乳房そのものが無い方が走りやすいという理由で、罹患を機会に両側全摘を希望される方もおられた。
たとえば年齢問わず、ご自身の美意識もしくは乳房への想念、ほかグラビアのお仕事で生計を立てている等不可欠であるとの理由で、可能であれば再建してほしい! と切望される方もおられる。
そんな話を語ってくださいました。
そういえば主人も、がん告知されたことを知ったのっけから、
『手術可能だと言われたら躊躇しないで取っちゃいな、今は病気が原因のオッパイ再建には保険適用だし、オリジナルよりも見栄えする仕上がりになるらしいぞ〜😄』と、半ば励ますつもりで? 明るく語ってくれたものです。
(´・ω・`)…ありがとう。
それは有り難いのですが…。
私は、手術可能で悪いモノを取ってくださるのであれば、そこんところはどうでもよい、という気持ちだったと思います。
…どうでもよいというのは違うのかな?
喪失への思いより『悪性腫瘍そのものへの恐怖』と、術後であれば『痛みやリハビリ苦』『元通りに動けるのか』という心配や不安のほうが上回っていたと思います。
結果、術後。
確かに悦ばしくはないし、傷と対面したとき悲しい気持ちにもなりました。
けれど、気持ちの落とし所がしっかりあることで、メンタル的な再建に向かうことが早いうちから出来たのです。
今の時点で最大限、見える腫瘍は取りきったのだ!
手術目的のタイマン勝負では勝ったのだ!
(実際にやってくださったのは執刀チームですが)
気持ちの落とし所がしっかりあるのかないのかは、予後の精神面に大きな影響を及ぼすのだなぁ…。
そこで思ったのは、我が子の自死という喪失には、落とし所がなかなか見つけられなかった、落とし所がそもそもない場合も多いと思いますから、予後の苦痛が長引くのだなということ。
年数がかかるのですね。
延々と続いていてもおかしくはないですし。
……………
こんなふうに、乳房再建の話から、ついついこっちのほうにテーマが移行してしまうのは、私が過ごしてきた背景上出来上がった『ライフスタイル』によるものなのだろうなぁとも思いました。
(ですので乳房再建を否定する記事ではありません)
私の頭には再建への切望があまり無いのです。
(案外、闘った傷跡が残る体も悪くないなと、最近は鏡でまじまじと見ています👀)
というわけで、『再建』という言葉から想うことを書き出してみました。
* * *
🎨これも喪失の再建の一つなのかな。
絵を描くのが大好きだった亡き娘をペンネームにした絵本を構想しています。
かなり、前から語ってるわりにはなかなか進みませんね(汗)
原作は私です。
日本語でリズムのある韻を踏んだ押韻詩文にしたいがために、技法に詳しい二人のラッパー小僧(とはいえ家庭持ちの父親たちですが)に協力してもらい、実は二作ぶん完成しています。
問題は絵(; ・`д・´)。
一作品めの『音楽−おんがく♪−』という絵本の一節はこんな感じですが、
―― ゆき ――
ザクザク ザクザク ふみならそう
キュッ キュッ ひねると かわるおと
グチャ グチャ とけだす くつぞこの
ふるときは しない ゆきのおと
これに対して描く画風によっては、絵本としての雰囲気も違ってきますよね。
🎨ポピー
コミック調とか。
🎨ポピー
まだまだデッサン、描いては丸めて描いては丸めて。
いつになるのか、描いてる最中に彼方へ到着してそうですね←がんサバイバーなだけに(;´・ω・)!
色々描き出して、生みの苦しみも味わいつつ、クリエイター天使親御さんたちの影響を受けてトライ中です🤔。
私自身の手で、有ちゃんからのGOサインを受け取れるまで。
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