永遠の夏を抱いて
2016年の夏。
亡き娘、有ちゃんが、この世での『器』を駆使して過ごした最後の夏でした。
6年前に、あの子が選んだ夏のニューアイテムの中に、デニム生地に貝殻等…海を感じさせるプリント柄が施してある、夏バッグがありました。
本人なりにコーディネートした夏ワンピースやサンダル、麦わら帽子等も同ブランドのものを試着しながら買い揃えていたのを、横で私は微笑ましく眺めていたものです。
自分流のおしゃれに目覚める年頃だよな〜
そんなに買い込んでさ(汗)
この夏はヤル気モード全開だね!
私は、なんの疑いもなく、生き生きと少しずつ大人びたシルエットになってゆく有ちゃんを頼もしく思い、ニヤニヤと眺めていたのです。
約半年後に、自ら先立ってしまうなんて、本当に…誰にも想像できないほど、今思い返してみてもエネルギッシュに過ごしていたように見えました。
📷有ちゃんの最後の夏が詰まった、ほぼ新品のデニムバッグ。
保管していたクローゼットから6年ぶりに取り出し、7月2日に、星のしずくの『古代蓮の里』散策会で再活用、暑さ対策グッズを詰め込んで出かけました。
それまでバッグのなかみを見ることさえ辛かった自分でしたが、目には見えない速度で、年数をかけて変化してきていることもあるのでしょうね。
そして、深い悲しみを大切に抱いて生き繋いでる皆様とご一緒する夏日だったからこそ、持ち出して使ってみよう! という気持ちになったことも大きいと思います。
有ちゃんの最後の夏を解放して、私の夏と共に動き出した日になりました。
ありがとうm(_ _)m☆
ひとたび動き出すと、それまでなかなか動かせなかった重いものほど勢いがついてくるものですね。
翌週、半年ぶりのチームK散策班(うち一名の天使父ちゃんは実に3年弱ぶり…)が、揃って遠方から会合できることになり、上野の不忍池&周辺美術館、アメ横昼下り散策でも、有ちゃんの夏バッグを提げて向かいました。
📷モネの睡蓮
絵画鑑賞でも蓮がお待ちかねとは…!
(睡蓮です△)
最後の夏を解放して、永遠の夏に昇華する供養にもなったように思いました。
📷ゴッホの描いた薔薇
この日、こころに留めた作品の一つ。
あまりゴッホらしくない?!
(;・∀・)ちょいモネっぽくない? いやルノアールっぽい?
そういやゴッホの、別の作品のX線検査で、知られざるゴッホの自画像も発見されたニュースが流れてたよね〜。
有ちゃんや心友奈美さん、母、親友、お天の美術班とも脳内会話で盛り上がる☆
美術館や博物館は、私にとっては、神社仏閣に近い神聖な場でもあったり、あの世とこの世の堺を取っ払い皆で憩えるスポットでもあると再認識しました(^^)。
(いずれも撮影許可掲示されている作品たちです)
★国立西洋美術館『自然と人のダイアローグ』⇒イベント詳細
この日も、亡き人を含め様々な会話の花を咲かせながら歩いてくれた仲間たちに感謝。
*
封印していた最後の夏の扉が開いたことで、なにか通じるものがあったのでしょうか。
珍しく主人が、所沢の角川武蔵野ミュージアムで開催中の『ファン・ゴッホ〜360度体感型デジタル劇場』を観に行こう! と言い出したので、ここでも有ちゃん夏バッグを提げて向かいました。
📷有ちゃん夏のバッグ、6年後の再活用
(小雨だったので有ちゃんの傘も一緒)
画像にしてみると…もはや…
これは有ちゃんなのか私なのか(汗)、最近は外見もかなり似てきたと思います!
いざ、360度映像とクラシック音楽の、体感型ファン・ゴッホ展へ、天地の皆と一緒に。
📷『星月夜』と『ひまわり』
★角川武蔵野ミュージアム『ファン・ゴッホ』⇒イベント詳細
2022年06月18日(土])〜 2022年11月27日(日)
📷本棚劇場
2年ほど前?の大晦日紅白で、YOASOBIが生演奏中継したスペースですね。
――「本と遊び、本と交わる」がコンセプトのプロジェクションマッピングも上映され、本の内容が表紙の外に飛び出してくるような音と映像の体験が味わえる。
と、、、イベントレポートシェアはこのくらいにして。
あの夏を解放してみた今回ですが、ムンクの叫びと化した事が一つ。
有ちゃんバッグの効果でしょうか、いつもは超~ハイスピードな主人の歩くペースが、気持ち、ゆっくりになっていました!?
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)。
時々振り返り、こちらを確認しながら歩いてくれている…。
有ちゃんはいつもそうだったよなぁ。
再開、ありがとう☆
📷フィンセント・ファン・ゴッホと弟さんのお墓。
(撮影許可展示写真より)
◆自死遺族の集い
お問い合わせ hoshinoshizuku0922@gmail.com
◆自死と向き合い、遺族とともに歩む
⇒『法律・政策―社会的偏見の克服に向けて』手引書フリーDLぺージ
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