天と地と

3年と11ヶ月前に14歳で自ら他界してしまった亡き娘は、しっかりとした遺書を書いており、それは学校クラスの机上に置いてありました。


葬儀に参列してくれた家族や親族には全員に目を通してもらい、中学校の保護者会でも来場くださった皆様の前で読み上げたのには、自死してしまった娘の家族として親として、その時の状況から、想いと考えがあったからだということは『さよらならの理由』でも述べました。


けれどその遺書を、事後何度も何度も何十回も読み返したのは、きっと家族の中では私一人です。

今でも遺書のコピーは外出時でもバッグの中に忍ばせて、(本当にたまにですが)おひさまの下、ひろげて読むこともあります。


自分でも気づかぬうちに、本人の言葉を… 気持ちを… 脚色してしまわぬように、妙に美化してしまわぬように、そして亡き娘の最後の想いにカビが生えぬように?(^_^;)、日干しして読み返す、そういう感じなのかなぁと。

ある意味、自分を罰しているのと、律しているのと、二つの意味があるようにも思います。


我が娘の思い悩みに気づけなかった自分への――。



その遺書の最後のほうには、『天?地? で 見守っています』という一文があり、どういうわけか私の心には一番印象深く刻まれているのです。



 天……


 地……



さまざまな想いを馳せてしまいます。



そういえば、たまたまとはいえ今年12月25日から開催スタート、フィギュアスケート全日本選手権に、今季初出場している羽生結弦選手のフリー演技での曲名が『天と地と』とのこと(゚Д゚;)!

ニュースで知ったとき、本当にドキリとしました。



娘が他界した2017年の1月は、確かロシアのザギトワ選手(当時14歳)が、華々しくフィギュアスケート界に登場して、高得点をマークし始めた時だったと記憶しています。

かねてからフィギュアスケート(観るのが)大好きだった私でしたが、あれほど画面越しにでも辛く感じたシーズンはありませんでした。


ザギトワ選手を始め、亡き娘と同い年くらいの選手が登場すると、めそめそと泣きながら観ていたことが思い出されます。←だったら観なきゃいいだろう?


でも、傷に塩を塗るように観ていました(←そういう癖があるのかもしれませんね😅…よもやよもや…)。



今年は事後から四年目の冬。


今夜26日のフィギュアスケート男子フリー羽生結弦選手の『天と地と』を、心から楽しみにできるようになった精神状態を考えると…… だてに四年近く踏ん張ってきたわけじゃないなと、変な話、自分への自信にも繋がりました。



★羽生結弦フリー★

曲 『天と地と』

振付師 シェイリーン・ボーン



娘の遺書にあった言葉も心に留めつつ、羽生選手がどんなスケーティングを披露するのか(参加している選手たちの演技もすべて)、今年一年の自分を少しだけ労う気持ちで、画面越しに満喫したいと思います!



📷亡き娘と二人だけの、最後の冬休みイルミネーション撮影会ランデブーとなった、2016年12月。

六本木ヒルズ スカイデッキからの夜景写真です。

地上の星を親子で満喫できた、(主人には)羨ましがられる思い出の一つ。


📷亡き娘のあの日のディナー、オーダーメニュー(コーラを酒に?😅レバーパテ、サーモンマリネのおつまみ類他)。


この日のディナー時レシートは、感熱紙だったために既に真っ白になってしまいました。←仏壇の引き出しに仕舞っていたのに。


でも、記憶は鮮明に残っています。

(嫌な恐ろしい記憶は有り難いことに、断片化してきている感じ)というより、あたたかい思い出の方が、いずれは勝るってことなのでしょうか? ……わかりませんが。


そして私の『もしもの世界』では、亡き娘と、地上の星と天の星を眺めながら一緒にワインで乾杯する夢が、ひそかに育っていたりします(^-^)。

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