さいたまの母

 今年は(時期を少しだけ遅らせながら)薔薇がよく咲きます。


 うちの花壇にはミニ薔薇2種しか植えていないのですが、有ちゃんの🎁薔薇も次々に開花し、微笑んでくれていました。


 そろそろこの季節は見頃おさめかな~と思っていると、今朝、並んで2輪微笑んでいて、還って逝った有ちゃんと実母(ばあちゃん)の姿にオーバーラップ。。




 眺めていると、


「おはようございます」


 仲良くしてくださっている、向かいに一人暮らしをしているおばあちゃんが出てきました。(年齢が故郷八戸に住んでいる実父と同じ👀)



「朝から暑いねぇ」


 事後、家族や学校関係者以外で、初めて有ちゃんの亡骸と対面してくださった方です。





 あの日の翌日、手作り散らし寿司を持って玄関にやってきた彼女はこう語っていました。


「なにやら〇〇中学校で大変なことがあったみたい。今朝は有ちゃんも見かけなかったし、もしかしてショックを受けているのかな~と思って。良かったら一緒に食べてね」



 既にニュースでも流されていた状況でしたが、この人には事実をすぐに伝えねばと思いました。



 さいたまに越してきて、今の家に住んで以来、有ちゃんのこともかわいがってくださっていたおばあちゃんでした。私もガーデニングをはじめ、日々の他愛ないこともよく相談にのっていただいてましたので。





 変わり果て、自宅に帰ってきていた有ちゃんに会わせると、わなわなと震え、よろめいてひっくり返りそうになっていたのを憶えています。





 その後、彼女は毎朝、うちのベランダを見るのが日課になったそうです。



 何年か経ってから聞いたお話、私が洗濯物を干していることで生存確認をしていたらしいのです(汗)。



 気を病んで倒れていないか。


 窓から顔さえ出せない日々を過ごしていないか。


 けれどしつこく電話や訪問してまで心配するのも避けたい。


 そうして、こっそりベランダの洗濯もので確認していたと言います。



 ちょっとドッキリもしましたけれど、『大きなお世話』だとはまるで思いませんでした。シンプルに有り難かった。嬉しかったのです。





 こんなふうに周知の事となったケースで、それこそ、あることないこと根掘り葉掘り聞きたがる隣人も居たことは居ましたが、ほんの一部。



 人の噂も七十五日。大抵は忘れていく。一年も経てば、遺族・近しい人以外の殆どにはもう過去の事。



 そんな中、ひっそり苦しみ藻掻いている当事者家族を、長期間に渡って、静かに様子見心配してくれている方々が居たことは心底有り難く、「人の世も捨てたもんじゃないな」と大袈裟ではなく思ったものです。





 今朝の他愛ない我々二人の挨拶、会話を静かに聞いていたであろうミニ薔薇2輪は、さいたまの母に「ありがとう」と、並んで笑んでいる有ちゃんと実母にも見え、4人で朝の井戸端会議をしているようにも感じたのでした。






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