『versus』に遺憾の意

本日の時点で7年4ヵ月前。


当時中学2年生だった娘 有ちゃんに、自死というカタチで突然先立たれたときには、気持ちの上で余裕が無いどころか、その日その時を生きて行くことだけでいっぱいいっぱいの私でした。


そうしてぐるぐると不安定な精神状態のまま藻掻いて過ぎた数年間。


気づいたときにはとうに時効も過ぎていた『第三者委員会行使』について、私なりの想いを今回初めて書いてみようと思います。



え? なにを今更? と思われる閲覧者さんもいることでしょう。

当事者ご遺族の中にもおられるかも知れませんが。



事後から3年…4年にさしかかった頃でしょうか。

やはり第三者委員会を行使すべきだったなと、自身の考えに変化が現れたのです。


長文の遺書ものこされており、いじめや虐待等が理由ではない、此の世で出会った皆のことが大好きだった、楽しかった、ありがとうと大きく書かれていた遺書。


けれど自ら逝去せねばならない状況になった理由もいくつか書かれていました。


・自分の意思だけで物事を進められない不自由さ。

・皆の顔色をうかがいながら過ごしてきた疲れ。

・自分の将来に対しての悲観、諦め。

・大好きな人たちの死に直面したくない。

・今後も(生きて居る限り環境共々)変化していくことへの恐れ。


私の言葉で纏めるならば、こんな感じになります。




娘は、学校の先生・生徒たちから見ても、めちゃめちゃ安全圏に属するタイプ。


仲間付き合いも良い。


人に嫌な思いを極力させない。


お笑い担当。←



なのに自死してしまうまでに思い詰めていた。




後から聞いた事実の中に、学校の生活アンケートでは「やや問題あり」に入っていたようです。

クラス担任も、その点について放課後呼び止めて本人と対話を持ったそうですが。


問われた有ちゃんは、「先生ー(笑)そういうキャラですよ、キャラ」と、軽くかわしていたそうです。


特別問題は認められず。



なのに自死してしまうまでに思い詰めていた。


………

問題じゃないですか?



基本調書だけでなく第三者委員会を立ち上げて、じっくりと考察できる場を持ちたかったものだと、後付けですが強く思ったわけです。



亡き人に想いを馳せながら。

なぜそんな日々の中で死を選択せねばならなかったのか。

遺族だけではなく、関りのあった皆で協力し合って考察してみる。

答えの出ないことが答えかもしれない。


それでも考察する場を持つこと自体が、自死した人を悼む、大事な追悼供養の一つにも思ったわけです。




でも…、変ですよね。


こうして学生自死があった場合、第三者委員会を立ち上げているケースは、どちらかといえば「なにか問題があったと強く想定される案件」だったり、「いじめや虐待、犯人捜し」をメインに行使されているような記事ばかり。


もちろん、それもオカシクはないのですけど、本来第三者委員会を立ち上げるのは、遺族VS教育委員会・学校関係者・生徒ではないはずなのに、『VS』の図になっているようなものしか見かけません💦


自死者の周りにいた人々皆で、その死についてじっくり考えてみる時間は、持てるならば持ったほうが慰霊の一環にもなると思うのですが。

(もちろん反対意見の方もいるとは思います、そっとしておいてほしいという想いとか、遺族のその後の生活を考えた上でのことだったり)



皆で協力し合って取り組み、答えの無いことに応えてみようとすることは、学校等の社会生活を見直し、改善していく上でとても重要なことなのに。


『VS』になっちゃってない?(;´Д`)


(酷い場合、行使の足を引っ張るような事態にも💦)



「我々は生きて居る子ども(生徒たち)を護らなくてはなりませんから」

などと、話していた教職サイドもいたとか………。


だからそのために皆で協力して、亡くなったことについて考察し、改善策を考えるのではないの?



自死は、答えてくれる本人が不在なので、答えの出ないケースのほうが多いのだと思いますが。


「あのとき、しょんぼりしていたよね」

「話しかけてあげれば良かったな」


「なんにも相談してくれなかったけど」

「なにか安心して話せる場があれば」


そんなことを先生も生徒も親御さんたちも地域住民も、遺族と共に考察がなされる場。


(うちは葬儀告別式もオープンなカタチにしましたので、葬儀会場が多少そういう場になっていましたが)




最近はメディアやマスコミも“大袈裟に隠す”のですよね。

「突然死」と伝えておいて、画面下のほうには…いのちの○○的な電番へのご案内が添付されているので、頭隠して尻隠さず?


バラしているとも見える、ヘンテコな図になってませんか。





5月下旬、某中日新聞の取材で、年数をかけてこころに蓄積されてきたモヤモヤを取り出してみることができました。


お話を聴いてくださった記者さん、ありがとうございました。

ご紹介くださったイゾママさん、ありがとうございました。


今まさに取りかかっている案件が、出来る限りスムースに進みますよう心より応援しています。


今日お読みくださった皆様もありがとうございました。

📷有ちゃんのミニ薔薇2024

一度虫にやられてから少し弱ってみえますが、今年もなんとか微笑み返しがありました。


そして、

🏥乳がん術後の大掛かりな検査結果

今現在のところ問題無しのようです。

以降は3ヵ月毎の血液検査とホルモン療法薬のために通院、経過観察を続けていきます。


ということで日々のエクササイズ運動量を増やし、今年も行けるところまで行ってみたいと企んでいます。

もちろん有ちゃんを伴ってね🌟🌟

星のしずく*管理人




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