心身の悲鳴を知る
先月、11月の下旬に、私は二つの発作に襲われました。
どちらも初めて体験する異常で、予兆などなく突然でした。
平日、パート先から帰宅後いつものごとく夕飯の支度をしていると、突然立っていられない感じになり、床にへたりこみました。
痛くも痒くもない、呼吸が乱れたり心臓がぎゅっと苦しくなったわけでもなく頭痛や吐き気もない。
ただし、度を越す頻脈を起こしていることがパルスゼロメーターの測定でわかりました。
血中酸素飽和度98%⭕
脈拍数 170 ←?!⚠
※
この測定器は健康管理目的に使用するもので、医療やその判断をしたりするものではない、質問や健康上の問題がある場合は医療機関にご相談ください。
と、注意書きにあります。
かつて感じたことのない、どこから来るのかわからない体調の異常さ、大の字でひっくり返っている様子を見ていた主人が、救急車を呼んでしまいました。
到着までの10分間弱、意識は普通にあり、私が頭に思い浮かべたのは、只今携わっている最中の活動事に関連している方々皆様のお顔。
『もしものことになる前に連絡をとらないと!』と、そればかり主人に繰り返し呟いていたようです。
主人は主人で、『こんな脈拍数はみたことがない。このまま数値が下がらないと本気でまずいぞ』と、こちらの不安を高める言葉を直球で投げつけてきます。
(こんなときに不安を煽るのってどうなの?(^_^;)ますます脈拍数が上がりませんか)
あの世へ向かう特急便に乗ったようにも感じる異様な症状の中で思ったのは、逝った先に居る娘や母のことでは全くなく、生きている世界の事だけだったというのも意外でした。
命に関わりそうな緊急事態時に、今一番重きを置いていることはそこなのか?と、それはもうすぐ五年経つからなのか、それとも。
結局この日は、救急隊員がかけつけた頃には落ち着いてきていたので、搬送されることなく後日病院で精密検査を受けました。
結果は、身体的には異常無し。
自身で様子見ということになりました。
*
その数日後のことです。
夕方予定していた会合場所へ向かう移動中のバスの中で起きました。
スマホに着信のあったLINEへの返信を打っている最中、突然思考が停止したように、経験したことのない苦しみが襲ってきたのです。
苦しいといっても、先日の異様な頻脈時の症状とは違い『心』が苦しい。
娘を喪ったときのショックや嵐の中を彷徨うような辛い時期のあれともまた違うのです。
物凄いスピードで、一気に真っ暗闇に追い遣られるような息苦しさ。
鉛筆の先っぽへ向かうみたいに狭窄していく、ズバリ先が無いという絶望感。
『終わらせないと』
浮かんだ思いはこれ一つだけ。
バスの中に居られない………
苦しい、どこかへ…………
どこへ?
『終わらせたい』と同時に『待てよ?』というもう一人の私が始動。
座椅子の背もたれに体を預けて深呼吸しながら、窓の景色で闇を塗り潰していく。
『終わらせないと』からの『終わらせろ!』そして『待てよ、そっちじゃない』で、瞬時に切り替えられたのは、たまたまであり理由も特別無いようにも感じました。
この二つの発作を体験して感じたのは、後者の『心の発作』の方が(個人的には)強烈であったということです。
しかも突発的でここまで急激に苦しいと、考える以前にその状態を終わらせようと反応するのは当然であり、そして終わらせ方はいくつかあれども、どの方法が当事者にとってベストなのかはわからないし、やはり考えて選べる時間がある場合と無い場合もあるとも思いました。
言いようのない闇が襲ってきた今回の理由と原因は、自分の中ではしっかりいくつかあります。
難なくいくはずもなく、こうして心身に現れたことは、実は正常なことなのでしょう。
娘を喪ったときも10ヵ月めにして、一時的な失語症になったことを思い出しました。(脳のMRI検査では異常無し)
もしもこの時に心療内科の門を叩いたとしたら、なにかしらの病名が付けられそうですね。
そして、最近は余程のピンチになることはなくなっていたので、亡き娘からのメッセージに感じることも起こらなくなっていたのですが、久々に来ました(^_^;)。
📷大掃除中に出てきた有ちゃん2006
(この日の夜は夢にも登場)
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亡き子繋がりのブロ仲間さんのメッセージから知り、注目するようになった一押しシンガソングライター『優里』の1st ALBUM『壱』が、娘の命日にリリースされるらしいのです。
いつも自分のことよりもまわりのお友達を応援してばっかりいる子でした。
参観日の発表会でも、他のお友達の活動報告に懸命に拍手したり声援を送っていた姿が目に焼き付いています。
♪優里『壱』2022年1月12日リリース。
偶然だろうと苦笑する方もいらっしゃるでしょうが『ここぞというピンチにはエールをくれるやさしい子なんだ』って、生前のことからも、事後にあったことからも私は信じています。
ありがとう。
私も有ちゃんのことを、この世に居た頃と変わらずに(や、それ以上)ずっと応援しているよ。
発売日には皆で一緒に聴こう。
◆自死遺族の集い
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