夢国の棲人

新型コロナ感染拡大の影響で臨時休園となっていた東京ディズニーランド&シーが7月1日からやっと運営再開、パークで働くキャストたちは涙していたと言いますね。


ミッキーとミニーは『ソーシャルディスタンス』、アトラクションに並ぶ人々も勿論でしょう。

(待ち時間はどれくらいだったのか)。


強風の悪天候にもかかわらず、午前8時の開園時間に合わせて、再開初日のチケットを入手した人々が続々と集った………、とのニュース報道が流れていました。


こんな、わくわくする微笑ましいニュースであれ、『嬉しい\(^-^)/やったー\(^o^)/』とは違う、なんとも言えない胸苦しさもぶり返してくるのが、私の本音です。




亡き娘の自死から三年半、あの夢国には一度たりとも入国していません。

大切な亡き人との楽しい思い出が詰まっている夢国が苦手になってしまったご遺族さんはけっこういるのではないでしょうか。

私もその例に漏れず………。


が、こういう事があっても、行ける人は行けるのでしょうし、まだ幼い(若年層の)お子様が一緒にいらっしゃるご遺族にしたら、自分はその気でなくとも連れて行ってあげる場面になったりしますよね。


私は(今現在では)そういった環境も、心境の転機もありませんし、気持ち的には無理なのかなと。

特に他界した娘(次女)についての思い出がありすぎて、あの夢国に入ったら、パワフルな楽しい空気感と共に一気に悲しみも弾けて押し寄せてくるようで、卒倒してしまいそうな悪寒がするのです。


悲しいかな。


ある意味オバケ屋敷より怖い場所にも思え、かまえてしまいます。


楽しい思い出と深い悲しみは常にセットという、遺族体質?心境からは抜けられないけれど、それでもいつか、楽しい思い出のほうがほんの一ミリでも上回る日が来ることがあるかもしれないと、淡い夢を持ち続けながら生きてみている………。


しかし現実はどうでしょう。


📷亡き娘が小学校の頃、ディズニーハロウィーンで身に纏った、アニメ『美女と野獣』のベルの(ナンチャッテ)舞踏会ドレス。


14歳で自ら他界した彼女の成人式姿……(ひょっとしたら)花嫁姿……そうした姿は、この世で見ることが叶いませんでしたが、それに匹敵するような晴れ姿だったな………と、こんな仮装ドレスにでも想いを馳せるのです。


夢国ランド内のレストランでは、キャストに『ようこそ!プリンセス!』と声をかけられ座椅子を引かれて得意気に座っていたよなぁ!………と。

プリンセスになりきった誇らしげな表情を思い返すと、数年後にこんな悲しい事が待っているなんて、誰が予想したでしょう。

それこそ現実ではなく『夢の出来事』にしてしまいたい、悲しみ。

いや、事実、あの子はホンモノの『夢国の棲人』になってしまったのでしょう。



時々、魔法を使って、この世に遊びに来てくれてると良いな。


あちこち大好きだった人たちのところへ、飛び回ってると良いな。


ティンクみたいに魔法のステッキを振り回し、星の欠片を散りばめながら、透き通ったレースのような羽で、せわしなく、でも楽しそうにぶんぶんぶん☆と。



そんな姿を想像しながら、なかなか捨てられないのが、この世の夢国で纏った『仮りの妖精の羽(思い出の遺品たち)』は、まだ亡き娘の部屋の窓辺に飾っています。


私が、自らは捨てられそうにないモノたち。


他力本願で、いつか太陽光で色褪せ綻びるまで。

亡き娘の部屋で遊び回るニャンズにじゃれ付かれ(^_^;)星屑になり解き放たれるまで。

もう少しこのまま。

星のしずく*管理人

📷ニャンズ(一歳一ヵ月)向かって左♂鉢くん、右♀盆ちゃん



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