第60回 星のしずく*自死遺族の集い開催報告
台風が立ち去ったあとの、深い青空が広がるさいたま市内。
2024年8月17日(土曜日)は対面の集いを行いました。
参加者は23名様。
うち初参加者は2名様。
パートナーが他界された方、親が他界された方、きょうだいが他界された方、子が他界された方が集い、わかちあいました。
📷『ほころび』/Y様作
はじめに全員で自己紹介の一巡から。
ご自身のニックネーム、そしてどなたがいつ頃他界されたのか。
近況等を交えながら語っていただきました。
私は、事後初めてのお盆帰省のことをお話ししました。
故郷の霊園に納骨を決め、新幹線で移動中家族3人が骨壺を交代交代に抱いていたときの“重み”を思い出しながら。
夏休みで家族旅行客や帰省客で賑わう満席の新幹線の中、我が子の骨壺を抱いている親が居るなんて、誰が想像するでしょうか。
自身でも現実味の無いあのときの光景。
けれど、抱えていた骨壺の恐ろしい重みは、自分の脳がしっかりしている限り、忘れることなどないでしょう。
一巡後、受付で配られた番号のテーブルに移動してグループミーテイングに入りました。
①グループ(子が他界)
・なぜ逝ってしまったのか。
――事後から数年間は、私も毎日考えていたように思います。バッグには娘の遺書を持ち歩き、気になったときに読み返していたものです。
・ここでしか話せないこと、我が子のことを安心して話せる。
・わかちあいは、自分にとって何か響きをもらえるところ。
・時間の経過で、楽しむことを見つけたり、新しいことも日常生活に取り入れて、悲しみと共に生きていけるようになってきた。
――私が遺族会に出向いたのは、こんな悲しいことがあっても生き続けている人たちがいるのか?? それを実際に確かめたいという思いで、這うように向かったのを憶えています。
②グループ(子が他界)
・初めて参加してみた時に、こんなに遺族がいることに驚いた。
――確かに。それでもこうして会場にまで実際に足を運ぶ遺族は、氷山の一角なのだろうと。
・どのように生きていったらいいのか 分かち合える場所でヒントをもらえた。
・ヒントを頂き、紐づけられた話題の大切な人との思い出を話すことができた。
・怒りの感情について。ある人、無い人。
――一時期ありました。悔しさゆえの怒りです。皆様はどうでしょうか。
・親の嘆き悲しみは子どもが思うよりずっと大きいということをわかっていただろうか。
・写真も見れず、まだ受け入れるのは難しい。
・自身の気持ちの逃し方について。
――気持ちを書かずにはいられない方、書かずに心の中でぐるぐるしていた方。自分はどうだったかな。
・悼み方は自由。こうしなければならないと考えなくてもいい。
――供養の仕方も多様化傾向?
③グループ(子が他界)
・ご遺族のこれまでの友人関係の悩み。
――突然自死遺族になってしまったために、必然的に周囲の人たちとの付き合い方も変わりますよね。そういや私は旧友人たちとは殆ど交流を断って、そのまんまのような状態が続いてます。
・後悔、タラレバついて。
・法要やお盆などの行事の話題。
・イタコさんやミディアムさんの話題。
・夢の話
――たくさん夢に現れる方と、そうでもない方。なにが違うのでしょうね!?
④グループ(子、きょうだい、親、パートナーが他界)お立場ミックス
・亡き人は残された家族が不幸になることを望んでいない、ということに気付いた。
――同じく、今は本当にそう思っています。家族や友人を苦しめるつもりなどなく、自分自身が苦しかったので、その苦しみから逃れたかっただけなのだと。
(けれど結果、一番近しい人たちが一番打撃を受けてしまう)
・精神障害、発達障害と自死の因果関係について。
・身近な周囲の方々と語り合えないことで、消化(昇華)できない想い。
・何年経っても向き合えない、そのせいなのか夢にうなされてしまうこともある。
複雑な背景や環境、度重なるショッキングで悲しい出来事を経験しても、年数をかけてポジティブ思考を高めながら生き抜いてきた方々のお話にも、力をいただいた場面もありました。
屋内でも少し動いただけで汗ばむ炎暑の中、会場まで足を運んで参加された皆様、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。
📷お盆パーティー冷めやらぬ、我が子のコーナーにもしっかりと供えさせていただきました<(_ _)>
そしてもう一つ、閉会前に、ご遺族より差し入れのあった『フォーチュンクッキーのおみくじ』を皆様に引いていただきました。
クッキーの中に小さなおみくじが包まれているというアレですね。
お心遣いに感謝し申し上げます。
◆ ◆ ◆
次回、星のしずくは対面の集いです。
2024年9月14日(土曜日)
武蔵浦和コミュニティセンター
13:30~16:00過ぎ頃まで わかちあいの会
13:15から受付開始
(※浦和コミセン・コムナーレとお間違えのないように)
対面の集いは、ご予約不要です。
お気持ちが向きました時に参加のほうお待ちしております。
◆自死遺族の集い
<2024年度さいたま市ふれあい福祉基金補助事業>
お問い合わせ hoshinoshizuku0922@gmail.com
◆第三者委員会について
◆自死と向き合い、遺族とともに歩む
⇒『法律・政策―社会的偏見の克服に向けて』手引書フリーDLぺージ
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