第57回 星のしずく*自死遺族の集い開催報告
梅雨晴れの候、2024年6月15日(土曜日)は、さいたま市内の公共施設で対面の集いでした。
参加者は38名様。
うち初参加者は10名様。
パートナーが他界された方(4)、親が他界された方(1)、きょうだいしまいが他界された方(1)、子が他界された方(32)が集いました。
photo/Haru.
自己紹介で一巡後、5つに分かれてグループミーティングを行いました。
▼以下は各グループで上がった話題や印象に残ったことです。
①グループ(子が他界)
先を歩まれる方がどんな経過を歩まれているのか知りたい。
・一年目は何もできなかった。
・最初の一年の記憶がない。
・日が浅い頃は、全てが黄土色の世界に見えた。
――変わる部分、変わらない部分。
・心が揺れ動きながらも、辛い気持ちが少しずつ変化していく。
・年月が経過すると、やり過ごし方が身につくが、悲しみや寂しさは変わらない。
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・仕事やボランティアに出ることで救われた部分もある。
・仕事が辛くなり転職した、という方も。
亡き子への向き合い方の違い。
・あまり考えないように気持ちに蓋をしてきた。
・亡き子のことばかり考えて向かい合ってきた。
・夫婦間でも亡き子への思いや考え方に違いがある。
記憶力への影響。
・前向きに資格でも取ろうとトライしたが、理解が進まずに断念した。
・新しい仕事を覚えるのに時間がかかるようになった。
その他。
・周囲の人からの何げない言葉に傷ついてしまう。
・家族からの悪意のない言葉に責められているように感じてしまう。
・友人や職場等のこれまでやり取りしていた人たちと、住んでいる世界が違うように感じる。
②グループ(子が他界)
事後の、各々の想い。
・発達障害から精神疾患→投薬、その後の自死だったため、家族もずっと大変だった。これでもう、この子は苦しまなくていいんだと思った。
・亡き子の話題になるのを恐れ、ビクビクして、雑談が苦手になってしまった。
・もう学費を払わなくていいんだとホッとした自分に嫌気がさした。
周囲への伝え方。
・事故だと伝えている。
・この世にいる前提で年齢を答えている。
・自立した、離れて暮らしていることにしている。(嘘ではないのかも)
・本当のことを話した方が良いのか迷っている。
心の保ち方について。
・自分はもう生きていない、そこにいるだけと思うようにして気負わず生きている。
LINEのオープンチャット。
・(このご時世なのか)自死遺族のルームがあり、そこで同じ境遇の方と出会い助けられた。
事後から日の浅い方がたまたま占めていて、皆様よくお話しをされていました。
③グループ(子が他界)
・うるう年の逆打ち、四国巡礼の話題。
・納骨についてのそれぞれの思い。
・そばにいてくれると感じる方のお話。
(感じないのは、そばにいるのに気がつかないだけなのか)
・我が子の誕生日のナンバーサインをちょくちょく見かける。
・家族写真をいつも撮っていた。生前の姿ではなくとも亡き子(御遺骨)と一緒になじみの写真店で撮ってもらったという感慨深いエピソード。
(写真店ならではの優しい色合いの、穏やかな空気感の素敵なお写真でした)
・バケタンの話題も上がりました。
④グループ(子が他界)
・友人に子どもの自死の事を話すかどうか悩んでいる方。
(自分のタイミングで決めていいのでは?と、他の方から)
・亡き子は精一杯に生きたのだと、信頼できる友人には伝えたくて、早い時期に自死という事実を告げた方も。
・事後、引っ越ししたいという意見と、亡き子の為に(この家に)いてやりたいという意見に分かれた。
・家族でも思いは違う。
・近所や親類で赤ちゃんの声や写真を見なければならない機会があり、とても辛い。
⑤ミックスグループ(親・兄弟姉妹・子・パートナーが他界)
お立場が違うだけでなく、事後からの年数にも大変差のあるご遺族方がわかちあいました。
事後の日数・年数で多少の気持ちの違いはあるものの、ご遺族自身の性格や考え方、家族構成、年齢、プラス自死した人の背景にもより、その後の対処方法も経過も、とても違ってくるものだと気づきがありました。
完全に封印という御札で蓋をして精神状態を保てている方。
傷に塩塗るように、穿るように、敢えて向き合い過ぎるほどに過ごしてきた方。
とても日が浅くとも、そのご遺族のお人柄なのか、亡き人を悼むというより偲ぶようなやわらかい雰囲気が漂っている方も。
生々しい悲しみと苦悩が痛々しい方。
お薬を上手く利用しながら凌いでいる方。
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悲しみという大切な生きモノと共に歩む皆様の姿を目にし、こころの底から熱いものがこみ上げてきますし、それが自分自身の励みにもなっているのだと感じました。
長時間お疲れ様でした。
ありがとうございました。
お土産の差し入れにも感謝し申し上げます。
(会でお配りしている菓子詰めが足りなくなるハプニングもありました!)
次回参加されることがあれば、お二ついただいてくださいね。
大変失礼致しました<(_ _)>
閉会後、希望者18名ほどで近くの飲食店に移動して、クールダウン茶話会タイムを持ちました。
長時間お疲れ様でした。
◆ ◆ ◆
次回の星のしずくは、
2024年7月13日(土)対面の集いです。
場所は武蔵浦和コミュニティセンター
(サウスピア8階)
予約は必要ありません。
その日お気持ちが向きましたら参加のほうお待ちしています。
◆自死遺族の集い
<2024年度さいたま市ふれあい福祉基金補助事業>
お問い合わせ hoshinoshizuku0922@gmail.com
◆第三者委員会について
◆自死と向き合い、遺族とともに歩む
⇒『法律・政策―社会的偏見の克服に向けて』手引書フリーDLぺージ
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