第54回 星のしずく*自死遺族の集い開催報告
午前中からぐんぐん気温が上昇していく初夏のようなさいたま市内。
2024年4月13日(土曜日)、公共施設の集会室で対面の集いを開催しました。
母子像『ずーっとね。02』/Y様作
背景桜写真/ミナ様
参加者は28名様。
うち初参加者は3名様。
はじめに全員の自己紹介、近況・現在の心境等のトークに、じっくり一時間あまりをかけて一巡。日本人にとって「春」という季節は特別なのですね。纏わる思い出に目を潤ませながら話し出す方々が多いように思いました。
一巡後、受付で配られた番号のテーブルに各々移動し、五つに分かれてグループミーティングを行いました。
印象に残った話題等については、以下です。
①グループ(子が他界)
納骨(お墓)供養について。
親族が用意していたお墓に最初に亡き子が入る事になってしまったのがつらい。
お墓がまだ決まっていない。
法要には必ずしも遺影は必要ではないということを聞いた。
お線香の香りが苦手な方、癒される方のお話。
しんどい気持ちの対処について。
悲しみに向き合い過ぎるとループにはまってしまうのでなるべく目を向けないようにしている。考え過ぎないように本を読んだり運動したり目標を持つようにしている。
②グループ(子が他界)
各々の今、辛い場面について。
思い出がたくさん詰まった車を替えたり処分ができない。
自宅には思い出すことが多く辛すぎて、暫し別の所に離れて暮らしている。
関連機関のカウンセリングについて。
話は聞いてくれるが、どう向き合えば良いかなどの具体的なアドバイスを求めても返答がない。(そう訓練されているのだと思うが)物足りなさを感じる。
③グループ(子が他界)
事後からの変化について。
直後に無理だったことができるようになってきた。
(写真が見れるようになる、一周忌・三回忌はできなかったが七回忌は準備したいと思えてきた等)
各自のタイミングで、自然と今ならできそうだと思える時がくる。
いつの間にか自然と月命日を数えなくなった。
自然(じねん)→宗教用語。
有り難いも、日常に意外と宗教用語があふれている。
思いのループ。
原因は何なのかグルグルと何度も考えてしまう。
わかちあい参加に関して。
先を歩まれる方の話を聞いて、自分とは逆のことをしていても同じ境遇になっていて、それが原因でないと気付く。視野が広がる。
こんなとき思う事。
法要の準備をするのに勇気が必要である。
本音は夫婦二人でよいが、状況的になかなかそうはいかない。
親族が集まる機会は、亡き子だけ居ないのがより意識されて辛い。
うつと強迫性障害についての話題も。
**全国自死遺族連絡会制作中の冊子について*
(自死遺族の皆様が直面した問題について意見を聞きながら、ある日突然自死遺族になった時の『権利保護に関する法律的な手引き冊子』を制作中です)
遺族に必要な情報欲しいと思った。
どこで手渡すかは一律のタイミングではないのかも。
お渡しするタイミングを間違えると気持ちを逆なでしてしまう可能性あり。
日本は自死遺族を社会的に受け入れていない状況なので、冊子を本当に必要な方へ渡すのは難しいのでは。
しかし冊子を作るのは現状を変える第一歩になる…等の意見などが聞かれた。
🔵ご高覧くださった自死遺族の皆様からも、意見や提案があれば遠慮なくお聞かせください。
④グループ(子が他界)
支えになっているもの。
同じ境遇の自死遺族の方のブログは共感できるし、勇気づけられる。
信頼してる人だけには、本音を素直に伝えられる。見守ってくれていると感じる。
向き合い方の違い。
家族で、大切な人を思う気持ちは一緒なのに、具体的な向き合い方には違いがあるものだ。
違和感等を感じること。
身内から、我が子のことを「仏様」と言われたとき。
知人友人から子育てに関する悩みをされたときのこころに巡る想い。
愛しい気持ち。
我が子に似た人を見かけると目で追ってしまう。
亡き子の夢をよく見る方。見ない方は(ひょっとしたら)憶えていないだけで見ているのかもしれない。わかるように(記憶に残るように)出てきて欲しい。
⑤グループ(子が他界、日の浅い方々)
激しい悲嘆、喪失感について。
父親、母親に関係なく、悲しい気持ちの溢れ方は各々の性格にもよる。
事後からずっと大泣きする日が続いている方。法要時に取り乱しても、わりとすぐに職場やコミュニティに復帰している方もいる。
周知の有無について。
知らせる必要もない環境・状況だったご遺族。無理して話すことでもない、話せる人は選ぶ。
事の状況では一晩で周知になってしまったケース。事後直は混乱しても、故意に伏せるという懸念がないぶん、ありのままで生きて行けるラクさはある。
(かえって交流が深まったご近所もあり)
ご近所やママ友の親密度によっては、面倒な対応にぶち当たる場合とその真逆の接し方に救われることもある。
悲しい出来事の捉え方の違い。
前向きな意味付けを出来る方。悲観的に考えてしまう方。どちらもあり、ゆえにその後の経過状態も、悲嘆が落ち着いてくるまでの年数も違ってきて当然なのでは。
皆、気持の落としどころを見つけている。
*
この日も様々な話題が飛び交う中、刻一刻と時間は過ぎ、あっという間に閉会タイム。
お集りくださった皆様、色々な気づきとお話をありがとうございました。
個人で差し入れのお菓子をお持ちくださった方々にも感謝し申し上げます。
閉会後は希望者16名~程でクールダウン夕食会の時間を持ちました。
お疲れ様でした( ^^) _U~~
◆ ◆ ◆
次回、5月の星のしずく開催日について。
🌟第55回は対面の集いです。
2024年5月18日(第3土曜日)
13:30~16:00(受付13:15~)
(クールダウン茶話会あり、任意でどうぞ)
(JR浦和駅東口徒歩1分コムナーレ<PARCO>10階)
【第1+2集会室】
対面の集いはお申込不要です。
お気持ちが向きましたときに参加の方お待ちしています。
photo/ミナ様
◆自死遺族の集い
<2024年度さいたま市ふれあい福祉基金補助事業>
お問い合わせ hoshinoshizuku0922@gmail.com
◆第三者委員会について
◆自死と向き合い、遺族とともに歩む
⇒『法律・政策―社会的偏見の克服に向けて』手引書フリーDLぺージ
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