あのよ〜*実父夜話
認知症では決してないけれど、遠い八戸市の実家に現在一人暮らししている私の父(86)は、ケータイ操作ミスなのか故意なのか?、真夜中の12時過ぎに電話をかけてくることが時々あります。
(大抵大した用事でもない)
寂しさもあるのでしょうか。
(治療中の私を気遣ってるのもあるのかな)
つい先日も枕元に置いているケータイがブルブル鳴ったので、ふと画面を見ると、
『じじい』
と、名前が大きく表示されていました。
父:「もしもーし、お? 起きてたのか? 珍しいな〜」
(いやいや、電話かけてくるのは大抵この時間でしょ💧)
父:「あのよ〜、昨日はお墓に行って、少しコスモスの苗を植え足してきたんだがよ〜、、」
私:「あ〜!ありがとう」
父:「あのよ、こんなことを言うのもなんだが…、あの髪の長い子と有ちゃんは、一緒に彼の世で自由に楽しんでる姿しか浮かばないんだな〜」
……髪の長い子。
私:「有ちゃんの親友(奈美さん)のこと?? なに唐突にそんなこと……、てか、一回しか会っていないのによく覚えてたね……」
父:「なんだかこのところ思い出してな〜。俺はあの子のことをそんなに知らないけど、中学校も違うし住んでる場所も違うのに、ネットか何かで知り合って、あんなに仲良くなってなー。きっと何か気持ちが通い合うものがあったんだろーなー」
私:「んーまあね。なにこんな夜中にその話で?」
父:「このところよく思うんだよな。あの髪の長い子と有ちゃんが、のびのびと楽しんで笑い合ってる姿が」
私:「うん」
心底、私もある時からはそう思っている(感じている)ので、その話には特別驚きはしなかったものの、とても安心感を得られました。
父が1度しか顔を見ていない(2021年夏のお盆帰省で、最初で最後の対面をした)有ちゃんの親友奈美さんのことをこんなふうに意外に憶えていて、夜中に電話をかけて話し出してきたことで、勝手ながら確信めいたものまで感じました。
離れて暮らしている父。
けれど、今脳裏に浮かぶ有ちゃんの様子が、私と一致しているなんてね。
🎨みんなでいこう(憩う?)くものうえのくに/有ちゃん(小学校低学年)
『あのよ〜(彼の世)』から始まった電話での夜話。
悲しいあの日のことは消えることはないとしても、ほっこり嬉しい真夜中の”あの世ばなし”でした。
そして、
(こじつけかもですが)
7月、親友の奈美さんの誕生日だったと記憶しています。
(もう一人の親友さんも確か同じ月に)
有ちゃんとクラス担任先生との個別日誌の中には、
『親友より大事な奈美』
『奈美の誕生日だ』の記述が、7月のページに綴られているのです。
(🌟7/7🌟……!?)
父の、真夜中の『あの世ばなし』に突如出てきたのは、もしかしたら有ちゃんからの“お知らせ”だったりしてね🎂
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