雨の日*パーラーで
梅雨入りして、ここのところよく思い出す、あの日。
一ヵ月前の5月、ゴールデンウィーク中のことです。
あの日も朝から雨が降っていました。
久々に、故郷の八戸から、私の実妹夫婦が東京都内のホテルに宿をとり遊びに来ていたので、夕飯でも一緒しようか、ということになり。
せっかくだからと現在都内在住の姪っ子2人(妹の子たち)と、うちの長女も呼びました。
妹家族には、事後直ぐその日のうちに、有ちゃんの自死をいち早く知らせたので、葬儀告別式にも駆けつけて手伝ってくれましたし、半年後実家近くの霊園での納骨式にも揃って参列してくれていたので、法要時に会食したことは度々ありました。
が、純粋にレジャー会食で7人揃うのは事後初めて。
1軒目のドリンク注文で、全員がアルコールドリンクを注文しているのを見ていて思うこともありました。
ああ、通夜の日には姪っ子の一人はまだ高校生だったな。
上の子は異様なほど気丈に振舞っていたけど、下の子は随分泣きじゃくっていたよな…。
申し訳ないことをした…、かわいそうなことをしたな。
そうか、もう5年以上経ってるんだもんな。
生きて居る子たちの成長を見ると、時の流れは容赦ない、まじウケる。
有ちゃんだって生きて居れば今年の誕生日で二十歳だもの。
こころが泣けてきました。
杯を寄せ合ったときに胸がギュウゥゥ~となりましたが、なんとか飲んで堪えました。
成り行き任せだけど、乾杯初っ端からはマズイ。
妹家族とは事後からも有り難いことに気持ちはある程度通じ合えていて、和気あいあいとした交流は続いています。
家族を自死で亡くした我々が悲しみ苦しむのは当たり前といえば当たり前ですが、昔から姉妹のように仲良く幼少期を過ごしてきた姪っ子たちは、どんなふうに思って過ごしてきたのでしょう。
離れて暮らしているので頻繁には会わなくとも、我々にも相当気を配ってくれていたと、今になって思うエピソードがたくさんあります。
こうしてあらためて7人揃ったときに、もう1人…有ちゃんのことも、きっと我々家族を目の前にして、心の隅にでもチラッと思い返すのだろうと思いました。
(ちょろっと会話に一回だけ無意識に有ちゃんの名を出してしまったとき、一瞬会話が途切れました)…汗
なんだかな。
申し訳ない気持ちになるのです。
悲しい事ですから。
でも、包み隠さずでその後があるので、そのあたりの取り繕う感は皆無。
良いか悪いかは別にして。
一軒目の和食店をあとに、二軒目梯子飲み会は若者たちチョイスの(お酒も提供する)パーラーで(^_^;)スイーツを食べながら飲む予約プラン。
📷Brooklyn Parlor ShinJuku
(大阪店、博多店もあり)
music・café・books・eats・bar、とのことで、店内の壁に備え付けた天井にまで伸びた本棚には、国内外問わずのオサレな絵本や雑誌、書籍がディスプレイしてあり、飲みながら手に取り読むこともできます。←こぼすなかれ
絶対に有ちゃんも好きなお店だなぁ。
それに、ひょっとしたら家族で一番の豪酒になっていた可能性大だし。
…今夜は出て来いや、なぁ…(酔涙)
朝から雨でした。
大人サイズより少し小さめの有ちゃんの傘を私は差して来ました。
(知っているのは主人と長女だけですが)
やぱ皆で会いたかったんだろうな。
だけど傘だけってさ…、
そんなことを思いながら、ふと横の本棚に目をやると。
あ、
居たね。
八戸の叔母さんたちの傘も持参してくれたのかい?
そうだおかわりしよう。
有ちゃんが好むだろうキリっと炭酸の効いたカクテルを。
皆と共に。
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